介護の仕事を円滑に進めるためには、良好な人間関係を築くことも重要です。
サービス業全般に言えることですが、特に相手との距離が非常に近いのが介護職の特徴です。
精神的にも距離が近く、利用者と円満な関係を維持・構築することによって、働く側も生き生きと仕事に臨めます。
対策の一つは毎日しっかりとコミュニケーションを交わすことが基本であり、毎日自然体であいさつを交わしてくれる相手には好感を抱くものです。
利用者と顔を合わせる際は、どんなに多忙なときでも朝の挨拶やすれ違う時の会話を丁寧に交わすことが肝心です。
世間話もまた、良好な人間関係を築く上で大切なことであり、何気ない日常の出来事をお互いに話すだけでも人同士の絆は深まるといえます。
趣味の話や日ごろのニュース、家族の話など話題はとにかくさまざまで、利用者の切実な気持ちを丁寧に聞き入れ、うなづき、同意を示すことが大切です。
相手の目線に立ち、笑顔で相手の話を真摯に聞き入れるだけでも、利用者は介護職に対して信頼感を持ってくれます。
次に細かい会話術として、利用者の発言に対し、否定的な形で返答しないことも必要です。
「でも」という否定的な言い回しが口癖になっている社会人は案外多いようで、返答する際に否定文が最初に来ると利用者は自分の意見や世間話が否定されたと感じることがあります。
何気ない口癖が信頼感を損なう原因になるケースは多々あり、少なくとも否定的な口癖を多用するのは、良好な人間関係を築く上で控えた方が賢明でしょう。